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夢幻音界・別館
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2016/06/28 (Tue) 21:00
大好きなクリスタルPの曲、贄の風采のPVシナリオ解説です。


このPVを一言で言うと、魔物と友達になった青年のお話です。
最初の動画部分は全体のイメージ。それぞれのパートが二人の台詞みたいなかんじ。



最初のシーン。テッドさんは捕まってます。牢屋の中で一人、処刑の時を待っていた。
歌詞の『水』はテッドさんの『生命』。
処刑は決まっていて、自分の命はもう尽きる。けれど、テッドさんは何も言わずにその時を待っていたんです。


テッドさんは幸せだった。だから、いいかって。なのでこのシーンでも笑ってるんですね。


このシーンは実は二人の契約シーンだったりします。
後半に出てくるのと繋がってる。


けれど契約した所為でテッドさんは処刑されてしまう。それをカイトは悔やんでる。
歌詞そのまま。テッドさんと契約しなければ、彼が魔物だと知られなければ。そうやって後悔に苛まれているわけです。
すべて自分の所為だと。


カイトがテッドさんと契約した理由はただ一つ。『家族』が欲しかった。
孤児のカイトには家族がおらず、ずっとずっと一人で生きてきた。
家族が欲しくて、愛されたくて。温もりがほしかった。


その望みを叶える為に辿り着いたのが魔物を召喚する事だった。
見付けた魔道書。描いた魔法陣から呼び出された魔物。それがテッドさん。
そしてカイトは彼に願うのです。友達になって、って。
サビの部分の歌詞はひっくるめてカイトの心情。
そのままだと、愛と引き換えに堕ちていくって解釈になるんだろうけど、堕ちていく代わりにカイトは愛を手に入れた。
『不自由な愛』はテッドさんと結んだ契約。偽りでしかなかった。けれどカイトにとってはもうどうでも良かったんです。
愛してくれるのなら何だって構わない、そんな気持ち。
『譲ってよ今日この夜だけ』ってのはある意味カイトの叫びみたいな。それくらい、どうしてもカイトは愛されたかった。


ここのシーンはテッドさんが来る前、もしくはテッドさんが捕まった後。そのどちらでもいい。
カイトが孤独の闇に堕ちていく、そんなイメージだから。


じわりじわりと忍び寄ってくる闇。それに侵されていくカイト。そんなイメージ。
寂しくて、心が凍えていく。冷たい所でずっとただ一人きり。
カイトはずっとそんな風に生きてきた。だって彼には誰も居ないから。


捕まってしまったテッドさんに会いに来たカイトは泣きながらごめんなさいって繰り返す。
自分の所為で捕まってしまった事、自分と契約したから処刑されてしまう事。
すべてひっくるめてごめんなさい、って何度も何度も謝った。
テッドさんを解放して欲しいと交渉しても、誰も許してくれない。『魔物』相手にそんな事が許される筈もなくて。
どんなに頑張っても結果を変えられない、そんな自分の不甲斐なさにも泣いてる。


別にテッドさんにとってはカイトの嘆きはどうでも良かった。
その気になれば魔物のテッドさんには脱出する事も抵抗する事も出来たのだから。
けれどそれをする気になれなくて、このまま死んでもいいと思ってたから、ただカイトの言葉を聞いてた。
で、最後の瞬間。気が付いて驚いた表情になるんですね。
カイトが闇に侵され、見失い始めてる事。このまま行けばカイトは何をするかわからない。そんな危うさとか。
魔物のテッドさんだから気が付いた。






ここの一連は二人の思い出。
意地悪もしたし、喧嘩もした。けれどそんな日々は二人にとって凄く楽しくて、幸せで。
カイトにとっては初めて出来た友達で、一緒に過ごしてくれる初めての人で。何もかもが嬉しかった。
テッドさんもカイトと過ごす日々が楽しくて、人と一緒にいる事も悪くないと思い始めてた。
毎日笑って過ごして。本当に幸せだったんです。
だから。
『幻に変えてしまったら~』のサビ一連の歌詞はテッドさんの気持ち。
二人で過ごした日々が大切だったから、無かった事にしたくなかったんです。
魔物のテッドさんにとっても、初めて『幸せ』だと感じられた時だったから。


そして運命の時。
人として村で暮らしてたテッドさん。誰も彼が魔物だという事を知らないし、カイトも言うわけがない。
穏やかに過ごしていたけれど、騒ぎに気が付く。
幼い子供が一人、屋根から落ちてしまう事故を目撃するんですね。


テッドさんは反射的に翼を広げてその少女を助けに行っちゃうんです。
本当に一瞬の判断だった。何も考えずに行動してしまった。それが彼の運命を決めた。
カイトと過ごすうちに人は嫌いじゃなくなった。好きになった。だからこそ、落ちた少女を助けようって思ったわけです。
今までなら見捨ててたのに。


でもそれがどれだけ危険な行為なのかカイトにはわかってた。『魔物』だと知られてしまったら『討伐』対象になってしまう。
だから慌ててカイトは止めるんです。羽根を見せては駄目だと。風の魔術を使っている所を見られてはいけないと。


そうして『魔物』だとばれてしまい、テッドさんは捕まってしまうわけです。
村人達に取り押さえられ、牢屋にぶち込まれる。
『魔物』は危険な存在で、見付け次第『退治』しなければいけない。魔物を恐れる人々はそんな風にテッドさんを捕まえたんですね。
今まで一度だって彼は悪さをした事はなかったのに。『魔物』というだけで『罪』になったわけです。




そして現在。
二人の手にある紋章は契約書。すべての始まりになったそれをテッドさんは眺め、そしてカイトは自分を呪う。そんなシーン。
最初の方で二人が手を合わせたのはそこに契約書を刻むからです。
ただカイトは誰かに傍にいて欲しかった。ただそれだけでしかなかったのに、結末は彼が望んだ物とは大きく違ってしまった。


ラスト。カイトが持っているのはテッドさんを呼び出した時に使った魔道書。
『ボクはもうどこにも行けない』その歌詞通りに、カイトはもう一人には戻りたくなかった。テッドさんを失いたくなかった。
やっと出来た友達を救う為に必死でカイトは走ったんですね。


そしてテッドさん。
彼が願うのはカイトの事。最初のシーンと同じなんだけど、『見送って?幸せな気持ちのまま』ってのはテッドさんの気持ち。
今、とても幸せだから。今までとても楽しかったから。だからその気持ちのまま死なせて欲しいと。カイトに後悔をしなくていいと。
せめて、星が出るまででいいから。そんなイメージ。
最終的にテッドさんが死ぬのか、それともカイトが救うのか、はたまた別の結末を迎えるのか。
本当のラストは決めていません。
テッドさんが処刑されて死んでしまうのもいいし、カイトが手にした魔道書で魔法を使うなり、テッドさんを元に戻してしまうなり、それもそれで美味しい結末です。
二人で村から逃げ出してしまうのもいいよね。


……で、最後に何度でも言うけどホモじゃない、違うんだ、友情なんだ……!!!!
と叫んで終わる。
















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