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夢幻音界・別館
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2015/11/15 (Sun) 21:46


と言う事でPVフェスに参加したいが為だけに急遽制作しました。
つかシナリオ自体はかなり前から考えてあったんですけどね……

そんなわけで物語の解説です。
投コメにもあるように、全員の性別が原曲と反転しています。けど歌詞はそのままなので混乱しないように(笑)
そして登場人物全員が何かしらの罪を犯しています。

イントロ。


何故この二人からなのかというと、この事件の首謀者だからです。
すべての悲劇の始まりは、一人の『魔女』が処刑された事から。
ちらちらっと出てくるのはその物語の始まり部分です。



画面が単色なのでわかりにくいんですが、此処はメイコとカイトでした。
二人は恋人同士。ずっと思い合っていたけれど、悲劇が起きてしまう。


一瞬しか出てこないからわかりにくいけれど(わざとです)メイコは魔女として処刑されてしまうんですね。
命を落としたメイコを嘆いたカイトにテッドさんは告げるのです。自分の願いを叶えるのなら、代わりにお前の願いを叶えてやるよ、って。
つまりメイコを蘇らせる代償に、カイトはテッドさんと契約をしてしまうんですね。


テッドさんの望みはイアを手に入れる事。
愛した彼女を自分の物にしたくて、ずっと機会を伺っていた。
イアを手に入れられるのなら、何を犠牲にしても構わない、それくらい彼女を愛してた。


此処で二人をカイトが見付けるんですが、なんでカイトがこんな所にいるんだというと、メイコに会いに行ってたんですね。
死んだ事になっているメイコはもう都では暮らせない。テッドさんと一緒に森の奥でひっそりと暮らしてる。
そんなメイコに会いたくて、カイトはちょこちょこ森に出かけて行ってた。そんな時に二人が会っているのにも気付いてしまう。
その森は人気が無く、魔物や魔女の住む森として人は恐れ、近付かない場所だった。


時間軸が前後するんだけど、テッドさんを処刑台に引きずり出して罪を糾弾したのはカイト。
何故ならカイトは聖騎士なので神様に仕えている立場なんですね。
だから悪い物は退治しなきゃいけない、そんな役目を抱えてる。先導出来るくらい結構爵位は高いので、そこもテッドさんに狙われた理由の一つだったりする。
テッドさんには大勢の人を動かせるだけの権力を持った人物が必要だった。理由は後で。


ちなみにここで原曲と違ってテッドさんが悲しい顔をしていないのは、自分が死ぬと思ってないからですね。
計画のすべてを知ってる。どうして自分が此処にいるのかもわかってる。
ただ、彼は『時』が満ちるのを待っている。ただそれだけ。だから悲しい顔はしていない。


そして計画の発動。
カイトはイアに言うんです。テッドさんが望んでいる事、しなければならない事。
それは国を引き替えにするほどの、ある意味陰謀にも近いものだった。



そうして、二人は罪を犯すのです。
すべてはたった一人の愛した人の為に。『魔物』をこの地に呼ぶ儀式。それがこの処刑の本当の目的だった。
歌詞にもありますが、『十字架に繋ぎ悪魔呼ぶ』ってのはそのまま、悪魔を召喚する、という意味にかけています。
それこそがテッドさんの目的だった。


集まる民衆の心を煽り、恐怖心や憎しみ、怒りなどの気持ちを増幅させる。
その気持ちはテッドさんに吸い取られ、彼の力となる。魔物であるテッドさんは人の負の力を喰らい、自らの糧とする本当の意味での悪魔だった。
だからこそ彼は民衆を扇動出来る人物が必要だったのです。
で、なんで負の力を欲しがっていたのか、と言うと今のテッドさんには殆ど力が無いからなんですね。
メイコを蘇らせる為に残った魔力を使い切ってしまった。
だから大きな力を使うにはその源である負の感情を集める必要があったのです。


そんな儀式の一部始終をメイコはずっと見ていた。
これがメイコの罪。
すべてを知りながら、彼女はカイトの『共犯者』になった。
メイコは悲しみつつもやはり民衆に対する恨みがあったんです。だって彼等は罪を犯していない自分を『処刑』したのだから。
テッドさんを祭り上げ、糾弾を叫ぶ民衆の姿は以前、自分に向けられた罵声とまったく代わりが無く、そんな人々にメイコは酷く悲しんだわけです。




って事で原曲と同じくテドイアの出会いのシーン。
お忍びで森の中に入ったイアたんはその途中で怪我をしてしまう。
そんなイアたんを見付けたのがテッドさんでした。
いくら魔物だと言っても非情なわけではなく、イアの怪我に気付いたテッドさんはそれを治してくれるんですね。


森に住む魔物だと、イアは気付いた。けれど、テッドさんは優しく笑って『内緒』ってするんです。



魔物だからといって人に危害を加えるわけではなく。ただひっそりと暮らしていただけ。
優しい魔物にイアは惹かれていくんです。だって怖くないから。普通の人としか思えなかったから。
そうして、二人は恋に落ちた。




けれど二人が恋に落ちた事は、カイトにとって終わりへのカウントダウン。
とうとう二人が出逢ってしまった事、それにカイトは怯えるんです。
だってテッドさんの望みはイアを手に入れる事だから。
いつものようにメイコに会いに行ってた時に知ってしまった事実。自分は、いつか契約の為に大勢の人を殺さなきゃいけない。そんな恐怖。


そうして契約は実行される。
って事でイアの罪。彼女の罪は国を捨てた事。
愛したテッドさんの為にイアは姫である事を捨てて、彼の為に国民の心を操り供物にした。
玉座に置いていったティアラはイアが王位を捨てたというイメージです。もう彼女は姫ではない。
ただ一人の愛する人の為に生きたかった。


そして計画が実行される前にカイトは神に祈る。
自分の罪を。
愛した人を守る為に、彼は国を魔物に売った。大勢の人の命と引き換えに、たった一人の愛する人を守りたかった。
それを神に懺悔してるんですね。
神よ、この深き罪をお許しください、て。それでも愛する人といたいのです、と。

我ながら凶悪な顔を作れたと思う一枚(笑)
本当は最愛のキオ式テッドにはあまり崩れた顔は作りたくないし、折角の美形なんだから格好いいままでいて欲しかったんですが、イメージと現実の狭間で非常に苦しみました。
カイトとイアが先導し、煽られる民衆の心。それを吸い取ったテッドさんは笑うんです。
人はどこまでも愚かな生き物だと、そんな事を思いながら。
『愛さえ魔術と呼ぶのなら、憎しみの炎を放つがいい』という歌詞はまんまテッドさんの台詞。
その憎しみをすべて喰らい尽くしてやろう、そんな感じ。


そして始まる終焉。
これがテッドさんの罪。彼はイアを手に入れる為に国を滅ぼした。
人の感情を吸って本性を出したテッドさんはそのまま力を使い、人々を襲っていく。
放たれた炎は国全体を焼き尽くし、沢山の人がそれに巻き込まれて死んでいった。
死が我等にのしかかる』その歌詞通りに、民衆に死の災いが降りかかったのでした。


テッドさんの攻撃は無差別で、その中心にいるイアも無事ではすまないのだけれど、イアを守るのもカイトの役目。というかこの混乱に生じてイアを連れ出すのが最後の目的。


イアを連れ出したのはメイコ。チラッとしか出ないのでわかりにくいんですが(この話のメイコはそんな役目(歴史から抹消された存在)だから仕方ない)
イアをメイコに托し、カイトはその場に残る。その理由は、この場を納める事。そして、イアを死んだ事にする事。
そうして、すべての計画は終了するのでした。


イアが辿り着いたのはテッドさんと出逢ったあの森。死んだ事になったイアはもう国には戻れない。
どこにも行く所のないイアは文字通りテッドさんのものになるんですね。
望み通りイアを手に入れたテッドさんはずっとずっとイアを抱きしめて暮らしていく、そんな物語でした。
ちなみにカイトはイアを救えなかった責任を取って聖騎士を辞任。そして行く当てのないメイコと一緒に国を出て行きました。
テッドさん達もまた、その地にはいられないので出て行く事に。
そんな物語でした。


凄い疲れた!!とくにラテン語!!!
ボカロとUTAU合わせて14人です!!!MIXが泣けた。けれどある程度人数がいないと声に厚みが出ないので、せっせと合わせました……大変だった……
ちなみに、パートも物語に合わせて一部変更になっています。




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